久しぶりにオックスフォードのPractical Ethicsブログから、イタリアの倫理学者であるアルベルト・ジュリビーニ(Alberto Giubilini)の記事を訳して紹介。元記事の公開日は2017年10月31日。記事中に貼られている資料などへのリンクは割愛した。 blog.practicalethics.ox.ac.uk 「ワクチン接種を拒否することは脱税と同様だ」 by アルベルト・ジュリビーニ 近年における麻疹の流行、および一部の国々で厳格なワクチン接種政策が導入されたことにより、ワクチン接種は最近数か月のメディアにおいてかなりの注目を集めている。この議論の最中、風変わりな事件がメディアで取り上げられた。報道によると、ミシガン州在住のある女性は、自分の息子にワクチンを接種させることを宗教的な理由に基づいて拒否したために、7日間の懲役刑に課されたのだ。この事件を報道する新聞の見出し