【今月のマストリードな1冊】爆笑問題・太田光の小説『笑って人類!』 今月の「マストリード」な1冊は、皆さんにとってというよりも、わたしにとってのそれなんであります。太田光の小説『笑って人類!』(幻冬舎)。 というのも、太田氏とわたしの間には氏の初めての小説集『マボロシの鳥』(新潮社)に端を発する小さな因縁があるからです。 トヨザキ、ラジオで『マボロシの鳥』を酷評→太田光、自分のラジオ番組でその評に猛反発→酷評の責任を感じたトヨザキ、2作目の『文明の子』(ダイヤモンド社)を「本の雑誌」で書評→太田、満足。ざっとした流れは以上なのですが、詳しく知りたい方は「太田光 豊崎由美」でググってみてください。ひとつくらいは記事が見つかると思います。 芥川賞や直木賞の候補に挙がれば別ですが、芸能人が書いた小説をプロの書評家が自発的に評するケースは少ないです。雑誌に書評が掲載されたとしても9割9分、依頼原稿
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