フォーマルメソッド(形式手法)をご存じだろうか。これは,ほとんどの場合日本語で記述される「要求仕様」を,プログラミング言語によるコーディングと同じように,厳密に「仕様記述言語」で定義する手法のことである。 要求仕様を仕様記述言語で厳密に定義(モデリング)することで,要求仕様のあいまいさがなくなるほか,ライブラリを作成しておけば「要求仕様の再利用」も可能になる。構文チェックや型チェック,インタプリタによる動的テストにより,要求仕様の正しさもツールで検証できる。結果的に,要求定義フェーズの欠陥を大幅に減らせる。 言うまでもないが,システム全体の品質を高めるためには,要求定義などの上流工程の欠陥をどれだけ減らすかが大きなカギとなる。そういう意味で,「フォーマルメソッド」は高品質なシステムを作るための重要な武器になり得ると,記者は思っている。 ただし,「仕様記述言語を学ぶのが難しい」という理由で,
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