中国四川省徳陽市で23日正午(日本時間午後1時)過ぎ、上海駐在の産経新聞の河崎真澄記者(51)が公安当局に拘束された。他の日本のメディアを含む外国人記者5、6人も拘束され、取材を妨害された。河崎記者らは、徳陽市で尖閣問題を発端とした反日デモが同市内で呼びかけられていたことから取材のため現場にいた。 河崎記者は、市内の広場前で写真を撮影中、2人の公安関係者に突然囲まれ、近くの車に強制的に乗せられた。その後、広場近くの「前線取調室」に押し込まれ、パスポートや記者証を入念にチェックされて事情聴取された後、取調室内に完全に閉じこめられた。 公安当局は「反日デモに備え、日本人の安全を確保する」と拘束理由を説明したが、拘束された大半はNHKも含む日本人記者で、旅行者などはいなかった。 河崎記者らは約2時間、拘束された後、市外へ強制退去させられた。 今回の拘束は、数千人規模のデモが発生する前に行われた。