ピューリッツァー賞を受賞した傑作。 だからなのか、どいつもこいつも誉めまくり。毒舌で鳴らしてる豊崎由美氏をして「問題作にして傑作」とまで言わしめているのだから。もちろんわたしも誉めますが何か? カタストロフ後の世界を旅する、父と子の物語。劫掠と喰人が日常化した生き残りを避けて、南へ南へ――食べ物を求めて? 食べられないように? 残った弾丸の数を数えながら、こんな地獄ならいっそ―― わたしと同じことを、この「父」も考える。 終末世界で人として生きるのは、かなり難しい。 地の文から句読点を外し、会話をくくるかっこ「　」を廃した、全編独白のような文体は、慣れるのに苦労するかも。その代わり、どこに注目すべきか、無駄も隙も否応もなく入ってくる。 やるべきことのリストなどなかった。今日一日があるだけで幸運だった。この一時間があるだけで。"あとで"という時間はなかった。今がその"あとで"だった。胸に押し

やばいね。一時は「もう観ない」と宣言した「篤姫」だが、このところ、いけない。日曜になると「さあ今日は「篤姫」だ」と朝からそわそわ。来週は視聴率３０％超えるね。（後記：超えなかった） 何といっても、「実は賢君」だというフィクションの将軍がまずかったね。原作とも史実とも違うのだが、うまい。宮崎あおいまで最近かわいく見えてきて、大変やばい。 フィクションと割り切って考えれば、シナリオの質は高いのである。『利家とまつ』の時みたいに、家臣の妻であるまつがしょっちゅう信長の前へしゃしゃり出たり、『功名が辻』の時みたいに、山内一豊とは関係ない事件にまでやたら一豊が関わったりという、一般人が見ても「嘘つけ」というようなところがない。それにあのフィクションは、仮に一般人が史実だと信じたとしても、さして害はない。それと、時間配分がうまい。『武蔵』の時みたいに、話を先へ進めすぎて、「それからの武蔵」まで行ってし

彼らはこの夏、「WORLD HAPPINESS」「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」「Sense of Wonder 2008」といった大型イベントに出演する。 大きなサイズで見る アルバムとしては、村田シゲの加入と南波一海の脱退を経て13カ月ぶりに発売される今回の作品。トラックメイキングの斬新さや普遍的な曲の良さのみならず、社会派な一面を覗かせる楽曲も収録された、これまでになく壮大なポップアルバムに仕上がっている。 今のところアルバムの収録曲目は未定。現在、□□□といとうせいこうによるユニット・OBKが“21世紀のお盆ソング”を制作しているとのことだが、この成果となる音源を今回の作品で聴くことができるのか気になるところだ。

新米と秋刀魚のわた焼き お刺身用の秋刀魚を買いました。1尾250円です 3枚におろして、秋刀魚のわたに酒、味醂、醤油で調味して1時間ほど漬け込み、グリルで焼きました 秋刀魚のわた焼き わたの、苦味が程よくマイルドに調味され、クセになる味わいです 艶やかな新米と一緒に 自家製お漬物 土…

いまだかつて、これほどまでに聴き手を脱力させるコンピ盤があっただろうか。アキバ系アイドルたちがJ-POPの大ヒット・ナンバーをレゲエ・アレンジでカヴァーしたコンピレーション・アルバム『萌レゲェ』が、もう、ヤヴァイ。1曲目の第一声から鳥肌総立ち、朝から聴いたら労働意欲が壊滅的ダメージを受ける。もちろん褒め言葉だ。 ◆萌える大きい写真はコチラ 桜井聖良が練乳のごとく甘いコンデンスミルキー・ヴォイスで♪ノ～ンノンそれじゃものたりなぁ～いと歌う「夢見る少女じゃいられない」。“ゆりりん”の愛称で親しまれる“魔法少女シンガー”木ノ下ゆりの、元気いっぱいのアニメ声による「決戦は金曜日」など、かなりパンチが効いている。なかでもとりわけ殺傷力が高いのは、やはり“不思議の国から来たいもうと属性アキバ系アイドル”桜川ひめこの「BE TOGETHER」だろう。1曲目から、ナックルパンチをお見舞いされる。 ◆萌える

アファーマティブアクション、あるいはポジティブアクションとか積極的格差是正措置みたいな言い方もされるけれど、こんな単純な話をよく理解しないまま賛否を議論している（大半は反対論だけど）人が多いように思う。そこで今回は世界一単純にそのあたりを解説するので、賛成か反対かはとりあえず棚上げしてアファーマティブアクションの論理を理解して欲しい。賛成とか反対とか言う前に、何について議論しているのか理解していなければ意味無いものね。ただ、論理は単純だけどそこから先はちょっと頭を使って考える必要があります。それから、ここ試験に出ます（ウソ）。 いきなり一言で言ってしまうと、要するにアファーマティブアクションというのは、陸上競技で内側のトラックを走る選手よりも外側のトラックを走る選手がより先の位置からスタートできるというルールと同じ。もちろん陸上競技ではトラックの円周を計算したり実際に測ったりすることで「誰