先週も触れたように、山本太郎が新たに立ち上げた政治団体「れいわ新選組」が掲げる目玉政策の一つは、消費税撤廃だ。 この字面だけ見れば「言うは易し行うは難し」の典型だと思うのも仕方ない。しかし、山本太郎が挙げる消費税撤廃公約の面白さは、そのロジックの根拠となるエビデンスが、思いつきや思い込みによるものではなく、すべて、政府の公式発表数値だという点にある。 平成元年に消費税が導入されて以降、消費税で獲得したはずの財源が、財政健全化に寄与した形跡が一切ないこと。消費増税の大義名分であったはずの社会保障関連予算に消費税で獲得したはずの財源が活用されていないこと。それどころか、平成の30年の間、消費税は上がり続け、一方で賃金は伸び悩んでいるのだから、消費税には実質賃金の低下要因としての機能しかないこと……などなど、山本太郎はこれらのことをすべて政府発表の数字を根拠にシャープなロジックを構築し、雄弁に訴
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