東京大学は、運動を学習する場合、記憶を「少しずつ忘れる」ことは、むしろ、運動制御の指令を最適化する効果があることを理論的に証明し、同時に、個々の記憶素子において軽微な忘却が起こることを仮定してニューラルネットワークモデルを構築すると、霊長類の一次運動野神経細胞で観察されるのとほぼ同じ神経活動パターンを再現できることを明らかにしたと発表した。 成果は、東大大学院 教育学研究科 平島雅也助教と野崎大地教授らの研究グループによるもの。研究の詳細な内容は、6月28日付けで米科学誌「PLoS Computational Biology」オンライン版に掲載された。 我々が普段何気なく行っている歩行や、目標物に向かって手を伸ばす動作である「到達動作」は、制御工学の観点からみると非常に洗練されたものだ。筋活動パターンを詳しく調べた研究によれば、目的の動作を実現し得る筋活動パターンは無数に存在するにも関わら
![東大、運動学習では少しずつ記憶を忘れる方が運動制御に最適と理論的に証明](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a3648670178eb750f0062fe203291c06215ae33c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnews.mynavi.jp%2Ftechplus%2Farticle%2F20120702-a063%2Findex_images%2Findex.jpg)