学生野球界の憲法ともいえる『日本学生野球憲章』は、プロと学生の接触を、厳しく制限している。しかし、この“分厚い壁”に、風穴が開くかもしれないプランが誕生した。兵庫・芦屋市の芦屋大学が、関西独立リーグの「兵庫ブルーサンダーズ」と教育提携を発表したのは、先月24日のことだった。 兵庫に2軍を作り、芦屋大の選手が所属。一緒に練習も行い、試合に出場する。つまり、プロと大学が、事実上の同一チームを結成する。憲章に基づけば、もちろん“アウト”のプランを、芦屋大は、いかにして実現したのか。そのカギは「全日本大学野球連盟に加盟しない」という、野球界の常識を超越した“新発想”にあった。 芦屋大・入学事務室の上原光徳室長は、プロバスケットボールの『大阪エヴェッサ』の立ち上げに尽力、社長としてその経営に携わってきた。教員育成のため、スポーツの充実を図っていた芦屋大は、まず、バスケットに着目。冠スポンサーとしての