君がママのお腹にいるとわかったとき、ママは涙ぐんでいた。 妊娠したと聞いて僕は 「おーそうか」 なんて冷静に言おうとしたけどすぐに涙がでたんだ。 決して口には出さなかったけど、なかなか子供を授からないことでママは自分を責めていた。 僕はそれには気がついていないふりをしてきたから泣いたらダメだったんだけど我慢できなかったんだ。 君は生まれる前から、ただママのお腹にいただけで僕達二人を幸せにしてくれたんだよ。 それからの十月十日は毎日パパとママは君のことを考えていたんだ。 ママはお酒もカフェインも生ものも制限して生活していたし 激しい運動はもちろん、人混みなんかも避けて生活したんだ。 あのママが外出を控えるだなんて想像できるかい? そして君の服を買ったり、家を清潔にしたり、 家具を変えて君の場所を作って、無理して車まで買い換えて すべてが君を中心に動き始めたんだ。 トイレに行っても手を洗わない
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