鬼畜系の弁明 ― 死体写真家・釣崎清隆寄稿「SM、スカトロ、ロリコン、奇形、死体…悪趣味表現を排除してはならぬ理由」 ――過激表現は不快だとして排除されゆくポリティカルコレクトネスの時代を死体写真家・釣崎清隆はどうみるか。緊急寄稿! 90年代サブカルチャーに対する再評価の機運の中、「鬼畜系」と呼ばれる分野を否定的にとらえる動きが活発化している。あれから20年の時を経た今、鬼畜系を歴史的な汚点として確定し、一刀両断に裁こうとしている。 私は死体写真家として、鬼畜系を担った一員として、反論の声を上げたいと思う。 釣崎清隆(撮影・酒井透) 90年代はいい時代だった。自由な時代だった。誰が何と言おうと。 当時の私は塹壕の泥中を這いずりまわるような心持ちであったが、今あの時代を振り返ってみると、目もくらむ光芒に映る。忌々しいポリティカル・コレクトネス旋風吹き荒れる今日があまりにも息苦しい暗黒だからで