「えっ? 何? どこがおかしいの?」。そう思ったあなたは、新しい感性の持ち主かもしれません。よく見てください。この子供マネキンたち、アニメ顔なのです。その目はあり得ないくらいに巨大で、瞳には、手塚治虫さんの発明以来、少女マンガの定番になったキラキラ星が輝いています。日本のマンガ史に残る由緒正しい瞳の系譜を持った顔が、いつの間にか3次元になって、子供服売り場に進出しているのです。もともとは、現実の世界を模写したはずのマンガがリアルの世界に舞い戻ってきました。 ひと頃、バーチャルリアリティー(仮想現実)という技術用語が流行したことがあります。コンピューターグラフィックスで作り込まれた仮想空間の世界に没入させる、超リアル系のテレビゲームのような技術が代表例でしょう。アニメ顔のマネキンは、逆に仮想空間から現実世界へと飛び出してきた現象と言えます。 写真のアニメ顔マネキン「きゃらもあ2」を開発したの