ヒップホップの場合は聴く側も参加者なんです ―― ヒップホップのルールチェンジの要素ってなんですか? 長谷川 機材とメディアの進歩はありますね。それも基本的に何が一番安いか、という。生バンドよりサンプラー、サンプラーよりキーボード一体型シンセ、それよりパソコンのほうが安いというように。基本、あまりお金のない人がやってるんで。 ―― それによってヒップホップにビートの変化が生まれていると思うんですが、ボカロに限らず日本はコード音楽全盛です。 長谷川 そこがヒップホップとは対局にある部分ですよね。 大和田 日本の音楽はサビの肥大化が激しいですけど、ヒップホップ以降ってサビがなくなっているんですよね。 ▲Dixie Flatlineの2年半ぶりの新曲「Soul Breeze」。ワンコード感を演出するため、コードチェンジを意識させないアレンジを施すという逆説的な職人技が見られる。ヒップホップ以降の