菊地成孔「乱世の時こそ、僕は元気になる」、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール結成までの回想と今、考え、思うこと ジャズ・ミュージシャンの菊地成孔が日本から見た最果てであるアルゼンチンの都市、ブエノスアイレスに初めて訪れたのは2004年。雑誌『エスクァイア日本版』がラテンミュージックの特集を組み、その特派員としての任を受けた時のことだった。幼少期の記憶やブエノスアイレスでの体験を拡張させる形で2ndソロアルバム『南米のエリザベス・テイラー』がリリースされ、その収録曲と世界観を舞台で再現するためのオルケスタ、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールが結成されたのが翌年。以降、恒久的な活動をし、15周年を迎えた同オルケスタは、11月18日にサントリーホールという初の舞台でコンサートを行う。菊地に当初を回想してもらうのと共に、今、何を考え、思っているのかを尋ねた。 南米音楽の芳醇な伝統への敬