1. わたしはサプライズ・ジャンキーだった。刺激と意外性に飢えていた。だから『1000 gecs』(2019年)の予測不能な曲展開や、ブロステップやエモ・ラップやフューチャー・ベースやメタルコアが区別なく、床に乱雑に散らかっているようなサウンドに興奮させられた。かつて、同様にベッドルームからはみ出した青紫色の享楽と衝動、レイト・オブ・ザ・ピアの音楽を初めて聴いたときにも日常の退屈をぶっとばしてくれる爽快感を感じたが、100 gecsの音楽にはもっと、だめな日常をさらに台無しにしてしまうような破滅感と凄みがあった。そんなわけで、疲れたら100 gecs、寂しくなったら100 gecs、眠たくなったら100 gecs。とにかくもう聴きまくり。意外性に“慣れ”たら今度はTwitterやらRate Your Musicで、galen tiptonとかfood houseとかToiret Statu
![100 gecs : 10,000 gecs | TURN](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d03f8bc9fc7fe6f56f934b5656ba611e63b8e86b/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fturntokyo.com%2Fwp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2023%2F04%2F10000gecs.jpg)