みなさんは国際児童年を覚えていますか。 世界のすべての子供たちの福祉の向上と人権が保障されることを目指し、国連で批准されました。もちろん日本も批准しています。 しかし、今でも多くの子供たちは強制労働や戦争、貧困、そして幼児売春によって苦しめられています。 日本人がアジアのある国で幼児買春をした罪で強制送還された事件は記憶に新しいところです。 今回紹介する「闇の子供たち」はタイの幼児売春の実態を余すところ無く書いています。 舞台はチェンマイから約130キロ離れた北部山岳地帯から始まります。 主人公は8歳のセンラーと10歳のヤイルーンの姉妹です。日本にいれば遊び盛りの年齢ですが、すでに姉は8歳のときに売られて、売春宿で働かされています。妹も約3万6千円で売られていきます。父親は娘と別れを惜しむというよりは、あたかも農協に出荷する野菜のように売買の交渉をします。それが何か特別なことではなくて、村