2005年8月10日 田中 宇 記事の無料メール配信 私が以前から感じていたことに「小泉首相の政治スタイルは、ブッシュ大統領を真似た部分がある」というのがある。 いったん戦略の方向性を決めたら、それがうまくいかなくなって周囲から批判が相次いでも頑固に変えない、というのが両者の類似点の一つだ。また、人々が「なぜこんな方針を採るのか」と疑問に思っても理由を明らかにしない、もしくは本当の理由ではないと感じられる「別の説明」をし続ける点も似ている。 たとえば小泉の靖国神社参拝は「個人の信仰」を表向きの理由としているが、中国が日本との関係を強化したいと接近してくるたびに参拝を実施したり意思表明したりしており、真の理由は日中関係を制御することであろう。 ブッシュ大統領の場合、失敗が明白になっても「強制民主化」「先制攻撃」といった政策を変えない頑固さがある。イラクが大失敗しているのに、この政策を変えない