ダビンチ、ピカソ、デュシャンに北斎…古今東西の芸術家たちが入れ代わりやって来ては、芸術論に花を咲かせる不思議な森-。新刊『原郷の森』(文芸春秋)について、著者で美術家の横尾忠則さん(85)は「絵のような小説を書きたかった」と話す。虚と実、此岸(しがん)と彼岸、自己と他者など、さまざまな境界を超える異色の芸術小説について聞いた。 「美術家は、言葉を超えた概念を表現する。文学者には書けない、絵のような小説を書きたいと思った。絵画-特に僕の絵はフィクションとノンフィクションが合体したもので、それを言葉にできないかと」 主人公Yは横尾さん自身。東京・成城のアトリエは実際、森の端にあり、そこから想像の「原郷の森」へとワープする。暗闇の森や絵画の中の森、かつて訪れた外国の地、はたまた宇宙空間などと、シチュエーションはさまざま。そこでは時間は存在せず、Yは生前親交のあった作家の三島由紀夫に導かれ、歴史上
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