安定的な皇位継承策などを議論する政府の有識者会議(座長・清家篤元慶応義塾長)が、旧宮家の男系男子が皇籍に復帰する案を選択肢として検討している。皇統に属する男系男子による皇位継承資格を維持するための一歩となるが、母方にのみ天皇の血筋を引く女系への皇位継承資格の拡大も完全には否定されておらず、女系天皇につながる道がなお残っている。 有識者会議は9日に会合を開き、最終報告の取りまとめに向けた作業を進める。最終報告には、婚姻後も女性皇族が皇室に残る案とともに、連合国軍総司令部(GHQ)の命令で戦後、皇籍離脱を余儀なくされた旧宮家の男系男子が養子縁組などで皇籍に復帰する案が明記される見通しだ。有識者会議は6月30日の前回会合で、現在の皇位継承順位の維持を前提に、この2案を中心に議論を進める方針を確認した。 小泉純一郎政権時の平成17年に有識者会議が女性天皇、女系天皇を容認する報告書をまとめたこともあ