NTT東西はこれまでのフレッツ・サービスと異なり,NGNのサービス仕様や名称,料金体系などを東西で一つにそろえる予定だ。当初の提供エリアはNTT西日本の方が狭いものの,2010年までのNGNのサービス・エリアの拡大計画はNTT東西で同じ。これだけを見ると表向きは,NTT東西のNGNの取り組み姿勢が一致しているように思える。 しかし,実態は少し違う。「『今のタイミングでNGNを展開したくない』というのがNTT西日本の本音だ」──。そんな声がNTTグループ内から漏れてくる。このままでは,NGNのエリア展開や新サービスの投入ペースで,東西に差が付いてしまいかねない。 違い過ぎる東西の事業環境と設備状況 その背景にあるのは,NTT東西を取り巻く状況の違いだ。具体的には,(1)事業環境,(2)競合他社の動き,(3)フレッツ網の数など現行ネットワークの設備──である(表1)。 表1●NTT東西で大きく
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