関根日出男先生の1周忌追悼演奏会のプログラムに添えられた追悼文集から転載します。 **** 関根日出男氏 追悼 ズデニェク・シェスターク PhDr. Zdeněk Šesták (作曲家・音楽学博士) 私の初めての関根日出男氏への認識は彼のチェコの文化、とりわけ音楽への幅広い知識と賞賛を知った、1985年の事であった。それは、とても珍しい偶然であった。1985年の6月2日、日曜日にプラハの春の音楽祭の一環として、私は午前中のマチネの時間帯に、18世紀のツィトリの音楽学校で学んでいた作曲家たちの作品を取り上げたコンサートの演出に携わっていた。演奏会は聴衆に大きく受け入れられ、このような田舎の文化がこの音楽祭で高いレヴェルで評価されたのはおそらく初めての事であったであろう。この夏に、チェコフィルは日本への演奏旅行を実現した。このオーケストラの団員で私の友人のヴィオラ奏者、ヤロスラフ・クロフトは