インセンティヴが引き起こすこと 女子刑務所が舞台の人気ドラマ、S6。暴動後の受刑者たちの葛藤と主人公に訪れた契機を通して、「人には善も悪もなく、ただ誰かがトクするシステムがあるだけ」というメッセージが色濃く打ち出されています。最終シーズンたるS7に向けてアップを始めた感が濃厚。 囚人のジレンマとインセンティヴ 今シーズンでまず描かれるのは、暴動後の当局による犯人(または罪をなすりつけるためのスケープゴート)捜しと、それにともなう文字通りの「囚人のジレンマ」です。おもしろいのは、視聴者からの支持も高いおなじみの受刑者たちが、我が身を守るために次から次へと他の受刑者を利用したり、裏切ったりすること。宿怨のある相手だけではなく、親友や、これまで自分を守ってくれた人さえも売ってしまうこと。しかも、そういうことをするのがひとりやふたりではないこと。 これまでOITNBを見てきた視聴者たちには、だから
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