「マナー広告を続けようと思う」 日本たばこ産業(JT)が新聞広告で謳うキャッチコピーだ。JTやメディアの自主規制により、タバコの商品広告を目にする機会は減った。一方で、JTはマナー啓発などをテーマとする広告を各種メディアに出し続けている。実はこれがタバコに関する報道を偏向させているのだ。 新聞社による異様な「配慮」 「世界禁煙デー」の五月三十一日夜、朝刊の早版ゲラを手にした主要各紙の広告担当者は、電通の担当者に急ぎ連絡をした。電通側が最も知りたいのは、「反たばこの記事が載っているか否か」である。早版のゲラが出るのは新聞によってまちまちだが、おおむね二十一時前後。 「この時間帯が電通担当者や、そこから連絡を受けるJTの幹部が一番ピリピリする時間帯だ」 新聞の広告事情に詳しいある全国紙の関係者はこう語る。 その日、反たばこのカテゴリーに入る記事は、厚生労働省が発表した受動喫煙の影響に関するもの
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