中央銀行の関係者たちは、約2カ月に1回のペース(1年のうち7月を除く奇数月。年次は6月開催、次回は9月開催)で、スイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)の本部で会合を持ち、世界の金融・経済情勢に関する意見交換をしている。 6月下旬に市場の混乱が大きくなる前、6月23日発表のBIS年次報告では、「ゼロ金利政策や豊富な銀行融資、資産購入など中央銀行が実施している景気刺激策には、好ましくない副作用が伴う」、「中央銀行は時期尚早な解除によるリスクと、出口を遅らせることによるリスクのバランスを的確に計る必要がある。現在の緩和的状況が長引けば、出口での課題も増す」という見解を示していた。 自然な流れのはずだった“バーナンキ発言” このような考え方が共有されていたとすれば、6月19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後にバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が、量的緩和第3弾(QE3)縮小の道筋ま