先日、「たかじんのそこまで言って委員会」(2月2日放映)に出演した。テーマは、「戦後の日本のリーダーを総チェック」ということで、経済や外交など数分野で歴代総理のうち誰が一番優れていたかを判定しようというものであった。 これに触発されて、今回はなぜ保守は強いのかを戦後総理の実績から考えてみたい。 高度経済成長を達成した池田勇人 まず誰の経済政策が優れていたかである。1人に絞るなら、やはり池田勇人であろう。池田が首相に就任した1960年党当時、日本の経済学界では、大来佐武郎や都留重人らが力を持っていた。彼らは「安定成長論」の立場に立っていた。政界でも佐藤栄作や福田赳夫らが同様の立場に立っていた。 サンフランシスコ平和条約の調印で一応の主権回復を成し遂げた日本は、朝鮮特需などもあって1954年か57年にかけて神武景気と言われる好景気が続いた。56年の『経済白書』は、「もはや戦後ではない」と述べ、