今春から改正高年齢者雇用安定法の施行により、希望すれば全員が65歳まで働けるようになる。「これで老後は一安心」と思うのは早計だ。定年後の再雇用で激減する給与水準に耐えられるか。65歳定年時代を生き抜くために求められる「稼ぎ力」「家計力」を、日経マネー編集部が2回に分けて解説する。 2回目は60歳を過ぎても働き続けるコツを探る。定年で肩書きがはずれても「俺にそんな仕事をやらせるのか」「そんなに給料もらってない」と、上司風を吹かせるようなシニア社員は次第に居場所がなくなり、65歳を前に自ら辞めていくケースもある。ではどんな人が求められるのか。 60歳を過ぎて会社に残って活躍できる人、退職後に他社でも活躍できる人、「シニアでも引っ張りだこ」の人には大きく3つの共通項がある。 まず筆頭に挙げられるのが「目線の低さ」だ。 「ボクはこう思うけど、どうだろう」「これをやっておこうか」。大手建設会社の海外