上野の東京国立博物館で開催されている特別展「縄文――1万年の美の鼓動」(7月3日から9月2日まで)が大盛況だ。今月半ばには来場者が20万人を突破した。 ここ数年来、縄文はブームになっている。北海道と北東北の縄文遺跡の世界文化遺産登録に向けての運動とも連動しているのだろう。 縄文人気を支えているのは、やはり土偶や土器のユニークさだろう。想像もつかないような表現形態であり、現代アートに通じるような面白さも感じ取れる。こうした物が何千年も前に作られていたのは本当に不思議だ。 近年では、縄文人は持続可能な社会を形成し、現代人はそこに学ぶべきだといった語りも生まれている。 しかし、縄文土偶が国宝指定されるようになったのも最近だ。縄文土偶として最初に国宝となった長野県出土の「縄文のビーナス」の指定ですら1995年のことである。 北海道唯一の国宝である中空土偶の指定は2007年、山形県で出土した「縄文の
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