頭部 バラムツの刺身(下段の白身)。上段はマグロ。台湾・東港にて。 バラムツ(薔薇鯥、学名:Ruvettus pretiosus)は、スズキ目サバ亜目クロタチカマス科のバラムツ属 Ruvettusに分類される魚。バラムツ属は本種をタイプ種とし、かつ本種1種のみが分類されている単型の属である。 数百メートルの深度に生息する深海魚であるが、夜間には浅場に浮上することが多いため、刺し網や延縄などにかかることが多い。 大型であり、成魚は全長2メートル以上になることもある。顔立ちはいかつく、ムツのように目と歯が大きいが、スズキ目の深海魚という共通点以外、ムツとは近縁ではない。口には鋭くて細かい歯が多く並んでいる。和名の由来は、体を覆うバラ(薔薇)の棘のような棘状の硬い鱗から採られており、素手で触れると裂傷を負ってしまうほどである。 深海魚にしばしば見られる形質であるが、体内の油脂成分のほとんどが人体