自宅にガスを充満させ、ドアを開けると発火するように仕掛けたとして、警視庁は10日、川崎市麻生区虹ケ丘2丁目、職業不詳長尾伸二容疑者(58)を現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。9日に兄(61)が死亡した住宅火災も、「火を付けた」と話しているといい、現住建造物等放火の容疑で調べる。 捜査1課によると、長尾容疑者は10日までに、UR都市機構「虹ケ丘団地」の8階建て住宅3階の自宅にガソリン入りの携行缶や灯油を置き、室内にガスを充満させたうえで、玄関ドアを開くと発火する装置を仕掛けていた疑いがある。10日午前、部屋を確認した神奈川県警などが付近の210世帯を避難させ、東京ガスがガスを止めたという。 9日午前4時過ぎには、東京都葛飾区西亀有1丁目で、長尾容疑者の兄が住む住宅が焼け、兄が死亡した。兄は体が不自由で車いす生活だった。出火前に長尾容疑者が訪れていたとの情報