神奈川県北西部の丹沢山地で繁殖したニホンジカを減らすため、県は今年度、県独自としては過去最大規模となる約750頭を管理捕獲(駆除)する目標を定め、6日から捕獲に乗り出す。 シカが下草を食べることによる植生の衰退や農林業への被害を減らすのが狙いで、県猟友会に加え、県職員として初めて採用したハンターも投入する。 県はニホンジカの繁殖に対し、〈1〉頭数管理〈2〉植生回復〈3〉一定の区域から出さない「防除対策」――の3点を柱とした保護管理計画を2003年度から実施している。07年度から4年間では、県と丹沢山地周辺の市町村による駆除、一般のハンターが行う狩猟で年平均1571頭が捕獲されており、丹沢山地に生息するシカは11年末時点で3000~5500頭程度と推計される。 県自然環境保全センターは「頭数の抑え込みには成功している」と分析している。しかし、最近は標高の比較的低い地点で植生の回復が進まず、シ