保育士の3人に1人が精神的ケアを必要としているものの6割の施設でサポート体制が整っていないことが、厚生労働省研究班の調査でわかった。保育士の労働環境をめぐっては、長時間にわたる過重労働で離職者も多く、待機児童問題の解消につながっていない。研究班は「精神的な支援は保育士の離職者を減らす重要な課題。早急に体制整備の必要がある」と指摘している。 調査は、昨年2月から今年3月にかけて全国の保育施設約1万カ所に調査票を郵送し、2672施設、保育士3457人から回答を得た。メンタルヘルスケアが「必要だと感じる」「実際に治療を受けた」と答えた保育士が昨年度何人いたかを施設に尋ねた。719施設(27%)で、少なくとも1026人に上った。 保育士に尋ねると、この1年間に「実際にカウンセリングを受けた・服薬している」は90人(3%)で、「メンタルヘルスケアやカウンセリングを受けたいと感じた」232人(7%)に