2004年におけるイギリスの1人あたり国内総生産は、日本を上回る値となった。イギリスはついに日本より豊かな国となった。「イギリスの1人あたり国内総生産が日本を超えるのは時間の問題だ」と、この連載(06年3月4日号)で書いたが、それがついに現実になったわけだ。 現在、ヨーロッパの多くの国の1人あたり国内総生産が日本を上回っているが、これらの国々は人口規模の面では小国である。「ルクセンブルクの1人あたり国内総生産が日本の2倍近い」と言っても、「ルクセンブルクは日本のような大国とは異質だから、豊かさで日本を抜いても驚くことはない」という意見はありうるだろう。 しかし、イギリスの人口は約6000万人。日本より少ないとはいえ、程度の差である。つまり、イギリスは日本と同じカテゴリーの国だ。だから、日本がイギリスに抜かれたことは、他の国に抜かれたのとは性質が異なる現象としてとらえる必要がある。 80年代
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