最近ブログがいただきもの記録にしかなってないので月に二回くらいは書きたいと思いつつ6月は失敗。先月のいただきものは重くて整理できていないので、とりあえずちょっと前に読んだこの『少子化論』を紹介したい。 少子化関係の書籍は多いが、研究書としてはそんなにないような気がする。あっても少子化を正面から取り上げるというよりは、「子育て支援」の文脈で議論されることがほとんどで、保育施設をどのように増やすか、といったような議論に収斂することは少なくない。それに対して本書では、「少子化」が問題であるとする立場からその問題について分析し、政策提言まで行っている貴重な書籍と言える。 本書の主張は、少子化の原因が未婚化にあるというものであって、これ自体はそれほど珍しい議論ではないように思う。最近の良心的な(?)議論では、女性の社会進出とか、子どもの養育コストが大きいとかそういう議論より、本書と同様に未婚化を問題