設計書のレビューにおいて、技術上の問題ではなく文章の細かい不備ばかりをあげつらう。そんなやり方が「てにをはレビュー」と皮肉られることがある。問題があることは明らかだが、話はそれほど単純ではない。 まずそれは、他人がテニヲハしか指摘できないような「文書様式」の問題なのかもしれない。たとえばExcel方眼紙あたりで書かれた設計書の場合、レビューではせいぜいテニヲハしか問題にできない。設計要素間の相互関係が見えにくいため、技術上の妥当性を検証しにくいからだ。組織的な設計品質の向上を図りたいなら、設計要素間の関連が一目瞭然となるような様式がまずは用意されなければならない。 とはいえ、理想的な様式を用意できたとしてもテニヲハが問題にならないわけではない。図面主体のものであっても、文章での説明が要らないわけではないからだ(図)。それは料理に添える薬味のようなもので、少量であっても質の高いものが求められ
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