最初の就職はスイミングスクールだった そのスイミングの選手クラスの集まりに呼ばれて行って来た 話はいつの大会では誰々がどうした 海外遠征のプールの違い 水の違い コーチに殴られた どれだけ怖かったか そんな話ばっかり もうそんなのばっかりだ かつての少年少女も40過ぎである あんたら他に喋ることないんかいな こんな仕事をしてきたくせに私は体育会系が大嫌いである ワンパターンの思考 話に幅も奥行きもない ユーモアに無縁 脳みそが暑苦しい うっとうしい程思考が勝ち負け 友達が宝物と恥じらいもなく公言する 自分のしてきたことを全肯定 うんざりが脳を圧迫し もう勘弁してぇなと思っていた時 先輩のコーチが 「あれだけ辛いことをやってこれたって言うのはほんまに凄い ああいう経験をしてる人間は社会に出ても違う どんなことも耐えられる強さがある」 とのたもうた もう我慢の限界だ 「それは違うでしょ 社会に