FreeBSD9.0からは、新たなセキュリティ機構としてケーパビリティを利用するcapsicumが実装された。ここでは、一般的なケーパビリティと、capsicumの使用方法を説明する。 通常Unixでは、プロセスは一般ユーザの権限で動くか、特権(root権限)で動くかの2種類となる。たとえば、Apacheなどのサービスが1024番未満のいわゆる「特権ポート」をプロセスで使用する際や、pingやsnortなどのように生(raw)ソケットをイーサネットデバイスに対してオープンし、生のIPデータトラフィックを見る時、あるいはntpdなどでシステムの時刻を設定する際には、プロセスに特権が必要になる。 しかし、プロセスに特権をすべて与えてしまうと、動作しているプロセスに脆弱性があった場合に、不正な操作ですべての特権が取られてしまう可能性がある。 この問題は随分前から指摘されており、これを解決する方法