日経ビジネス2010年5月3日号では、特集「膨張する『赤い資本』」として、中国企業が世界の経済や産業界にどのような影響を与えるかを検証した。 ここで言う「赤い資本」には大きく分けて2種類ある。1つが、共産党独裁政権がコントロールする中国特有の国有企業。そしてもう1つが、激しい新陳代謝を繰り返しながら、徐々にその存在感を高めている民間企業だ。 特に後者の場合、成長が続く自国の巨大な市場を目指して次々に生まれるベンチャー企業が大きな活力となっている。IPO(新規株式公開)が相次ぎベンチャー企業のメッカとなった中国には、世界中のベンチャーキャピタルが進出し、投資のチャンスを探っている。 日経ビジネス連動ウェブ特集の2回目は、中国経済の専門家として多数の著作がある東京大学社会科学院の丸川知雄教授に、中国企業の特徴を聞いた。 (聞き手は坂田 亮太郎=日経BP社北京支局) 入れ替わりが激しい中国企業の