「競争力のある企業は現場力がある」と遠藤功氏(ローランド・ベルガー会長・早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授)はいう。現場力とは何か。遠藤氏は「自ら問題を発見し、自ら解決する能力」であると定義する。 トヨタや花王、小林製薬などの競争力の高い企業が厳しい経済環境の中でも好業績をたたき出しているのは、現場のスタッフひとりひとりが企業の業績向上を担っているという当事者意識を持ち、山積する問題を解決する実際的な行動を継続して行っていることにある。これを可能にするには、現場において、問題を発見できる仕組みがなければならない。そのために取り組むべきが「見える化」への対応であるとする。 7月19日に開催されたMercury World Japan 2006(主催:マーキュリー・インタラクティブ)で講演した。同講演において、「見える化」という言葉が頻出したことからも明らかなように、現場が強い企業の代表