小さな書店は姿を消してしまったニューヨーク 2012年9月の時点で、最初のiPadの発売から2年半が経った。現時点では、当時危惧された電子書籍端末としてのiPadは、思ったほどは書店流通の脅威にはなっていないように見える。業界ではむしろ、本自体が売れなくなっていることの方がはるかに脅威だという認識が強いのではないだろうか。 一方で、楽天がカナダの電子書籍端末会社を買収して発売にこぎつけたkoboの登場や、アマゾンのキンドルの本格的な日本上陸など、周囲はあわただしい状況になり始めている。電子書籍がヒットするのはもはや時間の問題である。 私は本業であるコンサルティングの仕事を通じて、これから2年半後には、現在の状況は完全に逆転して、書籍は書店用ではなく電子端末用が主流になると予測している。この浸透スピードは、CDが音楽ダウンロードに置き換わるトレンドと同等か、それよりもやや速いというイメージで