【カイロ=大内清】五輪招致でイスタンブールが5度目の敗北を喫したことについて、トルコのメディアでは、同国のエルドアン政権がシリア内戦への関与を深めていることが、域内情勢の不安定さとも相まってマイナス評価につながったとの見方が目立っている。現地からの報道によるとエルドアン首相は、今回の落選で国際オリンピック委員会(IOC)が「10億人のイスラム世界との関係を切り捨てた」と非難した。 また英字紙トゥデーズ・ザマン(電子版)は8日付で、今回の招致レースで同首相は、6月の大規模な反政府デモへの強権的な対応で悪化した自身のイメージ回復を狙った、と指摘。招致失敗が来年の地方選挙に影響する可能性もあると分析した。その一方で同紙は「東京には成功を誇るだけのすべての理由がある」と東京の勝利を祝福した。 トルコは今回、イスタンブールがヨーロッパとアジアの結節点にあたることや、イスラム教徒が多数派の国では初開催