高松市磨屋町のオフィス街にある「白樺珈琲(しらかばコーヒー)店」が今月19日、60年の歴史を閉じる。本格コーヒーとカレーを提供する店として市民に愛されたが、コンビニやチェーン店の台頭で存続が難しくなったという。 「本日のカレー 2日目です」。カウンターとテーブルがある26席のこぢんまりした店内には、仕込み日からの日数を記したボードが掲げられている。 「『何日ぐらい煮込んでるの?』って、よく客が聞くもんだから」とマスターの石井一則さん(65)。最長記録は年末年始の休業を経た「9日目」だ。もっとも最近は「2日目」の表示が続いている。閉店を聞きつけたファンが連日押し寄せているからだ。 先月9日、店先に「役目を終えました」と閉店のお知らせを出した。去年まで高松にいた銀行支店長は京都から駆けつけた。「今まで出会った中で一番うまいカレー」と言い切る。コーヒー、サラダ付きのオリジナルカレーは850円。「