国内6800万人以上が利用する無料通信アプリ「LINE(ライン)」。言葉のやり取りだけでなく、心持ちの表現やあいさつ代わりにイラストを送るスタンプ機能が若者に人気だ。そんななか、おじいちゃんが手がけた一風変わったスタンプが話題になっている。 「まずいよ脱脂粉乳 たのしい給食」。机に並んで食事をする子どもたちには、いまいち愛嬌(あいきょう)がない。テレビの前でくつろぐおじいちゃんのイラストには「月賦でテレビ買ったよ」。 茨城県ひたちなか市田彦の田澤誠司さん(72)のスタンプは、かわいい絵柄があふれる他のものと一線を画す。言葉が古いし、イラストにつかみどころがない。そもそも、使いどころがわからない。 日立製作所の元社員。全国各地で電気設備の取り付けに従事するかたわら、52歳で買ったパソコンの表計算ソフト「エクセル」でイラストを描き始めた。退職後、家族や有名人の似顔絵を描いていた一昨年10月、孫