(英エコノミスト誌 2013年5月18日号) 安倍晋三首相は、豊かで愛国主義的な日本を思い描いている。だが、ナショナリズムよりも経済に集中する方がよさそうだ。 2007年9月、首相就任からわずか1年で辞任した安倍晋三氏は、有権者に嘲笑され、慢性疾患に健康を害され、近年、あまりに多くの日本の指導者たちを悩ました失言問題につきまとわれていた。 ところが今、2度目の首相就任から5カ月足らずで、安倍氏は全く別の人間になったかのようだ。 別人のような安倍首相 再登板した安倍首相は上々の滑り出しとなっている〔AFPBB News〕 まず、「アベノミクス」を導入した。リフレーション、政府支出、成長戦略の組み合わせにより、20年以上にわたって続いてきた仮死状態から日本経済を引き戻すための政策だ。 また、かつては恐れられていた官僚組織に目一杯エネルギーを注入し、政府の活力を取り戻した。そして、自身の健康回復