【ニューヨーク=越前谷知子】米ミシガン州デトロイト市が財政破綻し、連邦破産法9章に基づく更生手続きを連邦破産裁判所に申請した問題で、同州裁判所は19日、「申請は、州法に違反する」との判断を示し、スナイダー州知事に対して緊急管理人による破産法申請の撤回を求めた。 裁判は、市職員の年金給付の削減が同州法に違反するとして、同市の年金基金などが違法確認を求めていた。 州裁判所は、緊急管理人が、年金給付を削減するために連邦破産法9章の申請を行ったと違法性を指摘。米紙デトロイト・ニュースによると州は上訴する方針。 ミシガン州は財政危機に陥っているデトロイト市の事態収拾を図るため今年3月、緊急管理人を任命。180億ドル(1兆8000億円)を超える借金を整理するため債権者らと交渉を進めてきた。しかし、交渉が難航し、破産の可能性が高まったため、市の年金基金などが今月に入り、市の破産法申請を回避するため、訴え