なぜ危険か? トライクの安定性を「どのぐらいの遠心力に耐えられるか」という点から考えてみよう。 半径15mの円があるとして、その円周上を走るシーンをイメージしてほしい。小学校などで見かける200mトラックのカーブ部分ぐらいの曲率だ。速さは1周10秒(線速度:約34km/h)とする。バイクやクルマなら、ちょっとスピードを上げている程度だろう。 この場合、車重の6割程度に当たる遠心力が発生する。200kgの車重なら120kg重程度の遠心力が働くことになる。すると重力と遠心力の合力は、前から見ると鉛直方向から外側に向かって約31度開いた角度になる。下のバイクの図を見てもらうとわかりやすいだろう。 半径15mの円上を回転速度0.1rps(10秒で1周)で走行している二輪と四輪のイメージ。重力と遠心力の合力は、鉛直方向から約31度外側向きとなる。あくまで計算上のものなので、実際には異なる場合がある