政府は9日、安倍晋三首相が年金制度改革法案の審議中に「こんな議論を何時間やっても同じ」と述べたことについて、「不適切ではない」とする答弁書を閣議決定した。民進党の逢坂誠二衆院議員の質問主意書に答えた。 首相発言は11月25日の衆院厚生労働委員会で民進党議員の質問に対するもので、「私が述べたことをまったくご理解いただいていないようでは、こんな議論を何時間やっても同じですよ」と発言。法案は同日、与党が採決を強行して可決された。 答弁書は、民進党議員が「将来年金3割カット法案」と表現したことは法案の内容と異なると指摘。首相発言は「そうした事実をご理解いただかないと建設的な議論とならないとの趣旨を説明したもの」とした。そのうえで「『きわめて不適切』との指摘は当たらず、反省、謝罪または撤回を行うべきものとは考えていない」と結論づけた。