22日に開かれた総務省の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」はNTT東西に「機能分離」を求める骨子案をまとめ、NTTの再々編は実質的に先送りされた。これに対してソフトバンクは新聞に全面広告を出すなど抵抗しているが、業界にも専門家にもこれに同調する意見は皆無である。その提案がナンセンスであることは「アゴラ」でも何度も論じたので繰り返さないが、悔やまれるのは、あれほどのエネルギーを本質的な政策論争に費やしていれば情報通信の改革は少しは前進しただろうということだ。 日本の情報通信業界の最大の問題は、NTTが固定インフラを独占していることではない。アクセス回線には「自然独占性」があり、支配的な事業者が出てくることは避けられない。これを「構造分離」する政策は、どこの国でもうまく行っていない。一つの企業の設備を分断して競争相手に使わせようという不自然な規制だからである。その発端と
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