書店の坪効率はよくない。日経MJの専門店調査によると、2010年度のジュンク堂書店の3・3平方メートル当たり直営店売上高は126万1000円。ビックカメラは同じく877万8000円と、7倍の開きがある。売上高総利益率もビックの約25%に及ばない。賃料の支払い能力で劣り、一等地の立地競争では太刀打ちできない。 他の小売業種と比べても収益力は見劣りする。雑貨店のロフトの坪効率は238万9000円、バッグ専門店大手の東京デリカが229万2000円と、いずれもジュンク堂書店より高い。 書店が稼ぐ力を高めるための方策は2つある。まず、集客力の強化だ。例えば紀伊国屋書店の坪効率は208万6000円でジュンク堂書店よりは高くロフトなど雑貨店にも迫る。売り場の大小に加え、同じ書店でも立地政策やイベントなどのマーケティング努力で収益力を底上げできる。