勇壮なだんじり祭りで知られる大阪府岸和田市で3月、岸和田を舞台にしたNHKドラマのロケにも使われただんじりがひっそりと売却された。所有していた町会内の少子高齢化が進み、だんじりのエンジンともいえる若い曳(ひ)き手不足に直面したためだ。だんじりの町であるにもかかわらず、同様の悩みを抱えて町外から“助っ人”を募る町会は多く、少子高齢化の波は地域の絆を支えてきた祭りをも脅かしている。 売却されたのは岸和田市北部の地域で毎年9月に行われる、同市八幡町の弥栄(やえい)神社の祭礼「春木だんじり祭」に参加していた町会のだんじり。昭和5年に製作された。 製作時期が大正から戦後の岸和田を舞台にした平成23年度放映のNHKの連続テレビ小説「カーネーション」の時代設定に合うため、このだんじりもロケに使われ、番組の中で登場している。 祭礼関係者によると、この町会は数年前から少子高齢化で若い曳き手不足に直面。昨年9