第8章 マッシュアップ クライアントサイドマッシュアップ: #4 リクエスト強要攻撃による善意のAPIへの侵害 シナリオ4 は、悪意のサイトのコンテンツにブラウザが操られ、ユーザの意思に反して善意のAPI への攻撃が起こるというものである。このシナリオで考えられる攻撃には「リクエスト強要攻撃」がある。本節では、クライアントサイドマッシュアップの状況におけるリクエスト強要攻撃について論じる。 「リクエスト強要攻撃」 リクエスト強要攻撃は、罠のコンテンツを用いてブラウザを誘導し、ユーザの意思に反した HTTPリクエストを善意のWebサーバへ送信させる攻撃である。ユーザ本人の望まない「更新系」のトランザクションが投入され、被害が生じる。 これまで注意深いWebアプリケーション開発者の間では、サーバにおける「更新系」の処理について「リクエスト強要攻撃」が警戒され、対策がとられてきた。対策が「更新系