◇NPO、指針も検討 埋め立て架橋計画の是非を問う景観訴訟が控訴審で審理中の広島県福山市の景勝地・鞆(とも)の浦で、地元住民が名勝を案内する観光ガイドのあり方を巡り、ガイド事業を運営するNPOが対応に苦慮している。利用した複数の観光客から、架橋計画などを巡り「一方的な意見を押しつけられた」と苦情があったためだ。ガイドの考え方は一様ではないが、観光客とのトラブルを避け事業を長く続けていくため、NPOはガイドの基準作りも検討している。 事業は「鞆の浦史跡めぐりボランティアガイド」。有償で活動するガイド3団体が05年から、NPO「鞆の浦振興事業団」を窓口に土日曜と祝日に無料ガイドにも取り組んでいる。 現地はアニメ映画「崖の上のポニョ」の舞台とされ、県知事に埋め立て免許の差し止めを命じた昨年10月の広島地裁判決で知名度が向上し、観光客も増えた。ガイドは現在、計約25人が登録し、博学さと軽妙な語り口